映画を観に行きたい!どうもAokageです。最近007シリーズにハマっているので、最新作はぜひ劇場で見たいものです。ダニエル・クレッグは歴代のボンド役でもかなりハードボイルドな要素が強くて好きです。

 さて、第4回となる今回は最後のギルド・ゴルガリの特徴と各ギルドにおけるピック基準なんかを書いていこうと思います。

【ゴルガリ】:難攻不落の移動要塞

・ゴルガリの特徴

 ゴルガリの特徴を一言で表すならば、堅い。とにかく堅い、ということでしょう。

《構脚のトロール/Trestle Troll(RTR)》《そびえ立つインドリク/Towering Indrik(RTR)》という到達持ち2枚

《短剣広場のインプ/Daggerdrome Imp(RTR)》《石載りのクロコダイル/Stonefare Crocodile(RTR)》の絆魂持ち

そして後半の巨大生物にも耐えうる活用エンジン


と、その牙城を崩すことは容易ではありません。
 コルガリにおけるアーキタイプは2種類。1種類はこれらをフルに活用したヘビーコントロールです。このタイプの耐久力は環境屈指のもので守っていたら10ターン20ターンは簡単に過ぎていたなんてことをザラです。
 ただ、膠着を利用するタイプのデッキの中でも勝ち手段がかなり乏しいのが問題です。というのも緑と黒というカラーコンビの特性上、回避持ちのクリーチャーが乏しくゴルガリのマルチカラーのレアリティが高いカードでもフィニッシャー的な役割を持たせることが出来るカードが少ないからです。神話レアまでいっても《ゴルガリの死者の王、ジャラド/Jarad, Golgari Lich Lord(RTR)》くらいといえば問題の深刻さが理解してもらえるでしょうか。そのため勝ち手段には細心の注意を払って下さい。
 もうひとつのアーキタイプは中型生物にひたすらジャイグロをぶつけるジャイグロビートです。ジャイグロビートだけならセレズニアでもできますが、ゴルガリには活用が豊富にあるので中盤で相打ちを取っていっても後半に脅威を残すことが出来るのはゴルガリをやる利点ですね。
 このアーキタイプをやるなら多めにジャイグロを用意したうえで《下水のシャンブラー/Sewer Shambler(RTR)》と《水路の蠍/Sluiceway Scorpion(RTR)》を仕込んでおきましょう。どちらも活用コストが3マナで使いやすく自身のボディも戦闘に関与できるレベルですからデッキの要になってくれます。活用先としては上述した絆魂持ち2種や《野面背のサイ/Rubbleback Rhino(RTR)》がオススメです。レアですが《野生の獣使い/Wild Beastmaster(RTR)》はかなり相性がいいです。活用できてしまえば毎ターンオーバーランですからね。

・膠着との向き合い方

 ゴルガリでは2種類のアーキタイプを紹介しましたが、このどちらも最終的に膠着と直面して苦労することが多くその打開手段というのも同様のものとなるので、ここではまとめて書いていきます。

1)《短剣広場のインプ/Daggerdrome Imp(RTR)》を活用で大きくしてダメージレースを無に帰す
2)《闇の帰還者/Dark Revenant(RTR)》《野面背のサイ/Rubbleback Rhino(RTR)》等にジャイグロを絡めて押し込む
3)《刺し傷/Stab Wound(RTR)》を貼って待つ
4)《ならず者の道/Rogue’s Passage(RTR)》で巨大生物に回避能力を付ける

大別するとこの4種類になります。ゴルガリをするならこのうち2つ以上はデッキに搭載されている状態にしましょう。自分の攻め手が弱いと膠着させても相手のボム一枚に沈んでしまう結果になります。この中でオススメなのは1と3ですね。コモンだけで出来ますしこのプランは決まると他のガードをがっちり固めておくだけでいいので。
 特に《刺し傷/Stab Wound(RTR)》はゴルガリの生命線ともいうべき存在なのでゴルガリをやるなら何をおいても《刺し傷/Stab Wound(RTR)》をピックしましょう。このカードの枚数が勝率にそのまま直結します。
 ゴルガリは「守り易く攻め難い」カラーなので本当に勝ち筋には注意しましょう。篭城戦ならいざしらずマジックは相手を倒さなければ勝利になりませんからね。
 
 以上でゴルガリを含めた各ギルドの特徴は終了となります。続いて各ギルドごとのピック基準について、構築中もしくは対戦中によく「失敗してしまった」と思うことと絡めてケース分けしてご紹介したいと思います。



【アゾリウス】

3マナ域に生物が集中し窮屈なマナカーブになってしまった
→3マナのカードと役割が似ているカードは2マナや4マナに散らす

 アゾリウスの特徴の所で紹介しましたがこのカラーは3マナ域の選択肢が多く、単純にフライヤーを固めて取って行くだけでも3マナ域が膨らみ歪なマナカーブになるとこがとても多くなります。フライヤー3種に加えて《歌鳥の売り手/Seller of Songbirds(RTR)》《秘密を盗む者/Stealer of Secrets(RTR)》が選択肢に入るのが原因ですね。
 「フライヤーがいっぱい取れてるんだからいいじゃないか」と思うかもしれませんが、この環境は2マナ生物をある程度用意しておかないとテンポデッキに追いつけず後手後手に回されて苦しい状況に立たされることが結構あり、それが負けに直結する原因になることもよくあります。またフライヤー同士の戦闘で相打ちを取り続けていたら、後から出てきた巨大生物に押しつぶされてクロックが間に合わなくなるというのもアゾリウスで負けるときにはよくあることです。
 そこで、アゾリウスをやると決めたらピック中から3マナ域の生物の枚数に注意し2マナか4マナのカードもバランスよくピックするように心がけましょう。このカラーは2マナにパワー2の生物がいくつかありますし、4マナにもパワー2のフライヤーとして《ルーン翼/Runewing(RTR)》がいます。これらをピックすることで「生物が3マナだらけで動きにくい!」ということが軽減されます。
 《ルーン翼/Runewing(RTR)》は相手のフライヤーと相打ちを取りつつアドバンテージを得られるので後のゲームで生きることが多く《塔のドレイク/Tower Drake(RTR)》や《臣下の魂/Vassal Soul(RTR)》よりも優先してピックして良い場面が結構あるので頭の隅に留めておくといいかもしてません。

除去の枠に《トロスターニの裁き/Trostani’s Judgment(RTR)》を取ったが居住できずに困った
→騎士トークンが出せるカードを用意する
 
 これもアゾリウスをやる上でよくあることです。1ターン使って除去を撃ったのにイニシアチブを握れずにそのまま負けてしまった、というのは僕も何度も経験しました。本家と違いあまり良い居住先が無いアゾリウスですが、それでもできれば居住まで使ってアドバンテージを得たいですよね。
 そこでオススメなのは《封鎖作戦/Security Blockade(RTR)》と《騎士の勇気/Knightly Valor(RTR)》の2枚です。この2枚は出てくるトークンが優秀ですし居住を前提にしなくてもデッキに入れることが出来る性能なので動きの邪魔をしません。特に後者はアゾリウスが直面する打点不足による殴り合いでの不利という問題を解決できるナイスカードです。《トロスターニの裁き/Trostani’s Judgment(RTR)》との組み合わせも5マナ6マナと噛み合っていますし、横に戦線を広げてくる相手にも安心です。

【ラクドス】

2マナ3マナと最高の動きが出来たのに相打ちを取られて不利になった
→相打ちはしない。除去やエンチャントでそれ以外の方法を模索する

 ラクドスが陥る典型的な落とし穴のひとつがこれです。先手2tに《流血の家の鎖歩き/Gore-House Chainwalker(RTR)》、3tに《ヘルホールのフレイル使い/Hellhole Flailer(RTR)》という最高の形を作れたのに相手の適当なクリーチャーと相打ちを取られ、ずるずると中盤戦に持ち込まれて負けてしまった。それはどうしてでしょうか。相打ちできる生物を相手が持っていたから?そうではありません。
 ラクドスをやっていると「解鎖しててどうせブロックできないんだから相打ちを取ってもらって盤面を整理しよう」という思考になりがちですがこれが大きな罠で、そんなことをしていると中盤の相手のクリーチャーに押し負けてしまいます。
 ラクドスは序盤こそ優秀なクリーチャーを多数擁していますが、純粋にスペックが高いカードが多いというわけではないことに注意しましょう。序盤に出せた解鎖クリーチャーはラクドスの大事なリソースです。
 これをクリアするには以下の方法を試してみてください。

1)無駄な相打ちを取られないようにする
2)除去は惜しみなく使う
3)エンチャントや活用によるサイズアップ戦略を用いて攻める

1)は上述したとおり相手に有利になる場面が多くメリットが薄いためできるだけ避けましょう。相打ちを取られるとしたらできるだけ格上の相手に相打ちを強いる形に出来ると良いです。膠着したように見せかけて相手の小さい生物を除去等で潰してから攻めるというやり方ですね。
 2)は中々踏ん切りがつきにくいかもしれませんが、これこそが肝要です。上の場面で後手の相手が2t《叫び回る亡霊/Keening Apparition(RTR)》、3t《セレズニアの歩哨/Selesnya Sentry(RTR)》と出してきたあなたの先手4ターン目としましょう。ここまで相打ちを取らずに生物が2体いて、手札に1枚《穴開け三昧/Auger Spree(RTR)》があるならばそれは大きなチャンスです。
 3/2を落として《ヘルホールのフレイル使い/Hellhole Flailer(RTR)》だけで攻撃すれば相手はおそらくスルーするでしょう。返しのターンに2/2で攻撃されて相手が4マナの後続を出してきたら、今度は格上の生物と自軍のどちらかが相打ちという流れになるはずです。ここで追加の生物を出せばラクドス側の有利のまま中盤戦に移行できます。ここまでで7点か8点のダメージを与えていますから相手も動きを取りにくくなるでしょう。
 解鎖ビートをする上で重要なのは、いかに序盤でライフを詰めて残りを中盤以降の攻撃で0にするかということになるので、除去を使ってでも序盤にダメージを与えて有利な盤面で中盤戦に持ち込めるようにしましょう。
 3)は序盤の有利をそのまま勝勢まで持って行くという方法で、相手に除去がなければそのまま勝てます。もし2tに《流血の家の鎖歩き/Gore-House Chainwalker(RTR)》を出して相手が2/2の生物を出してきた返しの3ターン目、「エンチャントと3マナ生物の二択」ならば相打ちを取って後続を出すよりもエンチャントを貼って攻めるほうが良いことが多いです。これは今後のゲーム展開次第ですが、序盤の相打ちが危険な行為であるということは知っておいて損は無いと思います。
 これらの方法をできるようにするにも「ピック中の生物と除去の二択」では積極的に除去を押さえておきましょう。除去さえあれば生物の質が落ちてしまっても戦えるデッキになりますよ。

【セレズニア】

トークンを出すカードは沢山取れたが居住スペルが無い
→トークンカードがあるならばそれに見合った居住スペルも用意する

 セレズニアをやっているときに良くあるのがこれです。「強いデッキが出来たと思ったのに微妙な動きで負けた!」となる場合は大体これが原因ですね。いかに《ケンタウルスの伝令/Centaur’s Herald(RTR)》が強いといっても居住が出来なければ4マナ3/3と変わりません。そこで、セレズニアをやるならば居住スペルも意識的に取り入れていくようにしましょう。デッキの中に軽めの居住スペルが3枚あると上手に機能するようになりますよ。
 オススメは《根生まれの防衛/Rootborn Defenses(RTR)》と《天空の目/Eyes in the Skies(RTR)》に加えて《ドルイドの講話/Druid’s Deliverance(RTR)》です。前者2種は普通に使ってもそれなりに強いカードですから他者と競合する場合が発生するのでセレズニアをやるならば意識的に早くピックしてもいいでしょう。トークンカードが多く取れているならば《ケンタウルスの癒し手/Centaur Healer(RTR)》よりも優先する場面もあると思います。
 《ドルイドの講話/Druid’s Deliverance(RTR)》はかなり安いカードですが、メインから入れても遜色ない動きをしてくれるので囲っておくと思わぬ働きをしてくれます。居住スペルとトークンカードのピック枚数バランスが難しいセレズニアですが、個人的には居住スペルは3~5枚は欲しいと考えています。

【イゼット】

ボムは取れたが生物全体の質が悪く序盤が心もとない
→2マナの相打ち要員とアドバンテージカードを用意する

 イゼットをやっていて《凍結燃焼の奇魔/Frostburn Weird(RTR)》が取れなかったときに陥る問題がこれです。このカラーはレア以上のボムが非常に豊富で、そこからイゼットをやるということが結構あるのですが、デッキ全体を見渡してみるとボム以外のカードが弱いということが多々あります。
 こうなると壁役に守りを任せることになりますが、壁役は3マナに集中しているためマナカーブが悪くなりますし、コンバットトリックを使われるとなにも出来ずに突破されるという弱点があるため壁役だけでは心配です。
 そこで、2マナで相打ちが取れるパワー持ちの生物とアドバンテージカードを用意しましょう。
 前者でいうと《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer(RTR)》《都市内の急使/Crosstown Courier(RTR)》が安く取れてオススメです。相打ちを取れば実質的に場の脅威はひとつ取り除くことが出来るのでコンバットトリックを使われる機会も減り、ボムまでたどり着く時間の猶予を得ることが出来るはずです。
 後者では《霊感/Inspiration(RTR)》《思考閃光/Thoughtflare(RTR)》《取り消し/Cancel(RTR)》がこれに当ります。こちらは単純にドローを増やしてボムにいち早くたどり着こうという考え方ですね。《霊感/Inspiration(RTR)》はこの環境で貴重な2:1を取れるカードなので「これは長期戦をするデッキになりそうだ」と思ったらピックしておきましょう。
 《取り消し/Cancel(RTR)》はアドバンテージとは少し離れますが、相手のボムに対処しながら自分のボムを引くまでの時間を稼ぐという意味ではアドバンテージを得ているのでこちらに入れました。アゾリウスに比べて腰を据えるデッキになりがちなイゼットでは確定カウンターは頼もしい存在です。

【ゴルガリ】

がっちり守るカードはあるけど攻め手が無くてボムに負けてしまう
→3色目の色をタッチする

 ゴルガリで構築すると常に直面しているんじゃないかという問題がこれです。ゴルガリの特徴の所では4種類の手段を挙げましたが、3-0するにはそれでも足りないと感じるのが僕の正直な感想です。そのため、ゴルガリをやるならいっそフィニッシャーはタッチして他のカラーに任せてしまうのがいいかも知れません。
 緑には《門を這う蔦/Gatecreeper Vine(RTR)》《斧折りの守護者/Axebane Guardian(RTR)》の2枚があり幸いタッチは比較的容易に出来ますし、この2枚はゴルガリのがっちり戦略ともかみ合っています。タッチするならカラーコンビネーションの問題から赤(ジャンド)か白(ドラン)になるでしょうか。前者ならフィニッシャーに加えて除去のバリエーションが増えるというメリットがあります。後者ならば《騎士の勇気/Knightly Valor(RTR)》がお手軽で強いでしょう。
 「ゴルガリで3-0したことが無い」とは僕のことですが、それでもゴルガリメインの3色なら2回ほど3-0したことがあるのでゴルガリも捨てたものじゃないですよ。そのときはやっぱり守りをゴルガリカラーの《水路の蠍/Sluiceway Scorpion(RTR)》等にまかせてフィニッシャーをタッチカラーにお願いしていましたね。

 


 今回はこれで以上となります。とりあえず書きたいことはこれで大体書いてしまったのですが他に質問や要望ってありますかね?あれば書いてみたい思うのでコメントいただけると嬉しいです。まあゴルガリは難しいデッキだと思います(白目)
 あと昨日ツイッター上で意見を沢山頂いたのでそれを参考に文章の構図を変えてみました。ちょっとは読みやすくなってますかね?とりあえず今日はそんなところで。

よーしMTGがんばるぞー!

じゃあ今日はこんな感じで。
それじゃまた(´・ω・`)ノシ
 記事を書いた後の黒ビールが旨い!どうもAokageです。最近のお気に入りは「TOKYO BLACK」です。エールビール系の黒ビールなんですが、さわやかな通りと濃厚な味が上手に合さっていてとても飲みやすいく美味しいです。スーパーとかでたまに置いてあるので、見かけたら手にとって見てください。
 さて、第三回目になります今回はセレズニアとイゼットを紹介していこうと思います。



【セレズニア】:アドバンテージをとりながらビートダウンできる垂涎魅惑のスター集団

・セレズニアの特徴
 白緑の組み合わせというとドラフトでは除去無しアドバンテージなしの失敗デッキのイメージがつきものですが、今回の白緑は最強カラーに限りなく近いところにいます。まず除去、出来ます。アドバンテージ、取れます。というか両方同時に、出来ます。加えて4種のコンバットトリックを擁しクリーチャーのサイズも平均以上。こんなカラーがあっていいのかと思うほど今回の白緑=セレズニアは強力です。
 しかし、それもこれも居住の力がなせる業。強力カラーで忘れがちですがセレズニアをやる上で第一に必要なのはトークンを出せるカードです。これが十分にそろっていれば居住スペル自体は比較的安く取る事ができるので、まずは十分にトークン生成が出来るカードを用意しましょう。コモンでトークンを出せるカードは《ケンタウルスの伝令/Centaur’s Herald(RTR)》《歌鳥の売り手/Seller of Songbirds(RTR)》《天空の目/Eyes in the Skies(RTR)》《騎士の勇気/Knightly Valor(RTR)》《狩猟者の協定/Coursers’ Accord(RTR)》《角呼びの詠唱/Horncaller’s Chant(RTR)》の6種類。この中で特にピックを優先したいのは《ケンタウルスの伝令/Centaur’s Herald(RTR)》です。総コスト4マナで3/3のケンタウルストークンを呼ぶことが出来るのでこれがあると後続の居住スペルがとても強力になります。1t《ケンタウルスの伝令/Centaur’s Herald(RTR)》、3tサクリファイス、4t《天空の目/Eyes in the Skies(RTR)》、この動きはたった2枚のカードだけでかなりのマウントを取れます。もちろん4tが《根生まれの防衛/Rootborn Defenses(RTR)》でもいいでしょう。がら空きのところに攻撃してきた相手の生物を一方的に討ち取れます。アンコモンになるとトークン生成のクオリティが跳ね上がり、《議事会の招集/Call of the Conclave(RTR)》《ヴィトゥ=ガジーのギルド魔道士/Vitu-Ghazi Guildmage(RTR)》《スライム成形/Slime Molding(RTR)》の3種類はどれもボム並みの強さを持っています。居住を軸にするセレズニアならぜひ押さえておきたいところです。
 居住を軸にしないセレズニアなんてあるのか?と思うでしょうが実はあります。《目覚めし聖域/Risen Sanctuary(RTR)》や《狩猟者の協定/Coursers’ Accord(RTR)》を軸にした恐竜戦略がこれにあたります。このタイプだと居住関係のカードは最低限に抑えて中盤までは相打ちとマナ基盤を整えることに注力しましょう。その後巨大生物を展開して一気にまくし立てるのがゲームプランになります。このタイプだと《門を這う蔦/Gatecreeper Vine(RTR)》《斧折りの守護者/Axebane Guardian(RTR)》を中心にピックをしていきましょう。また《ケンタウルスの癒し手/Centaur Healer(RTR)》はアドバンテージを稼げる貴重なカードなので早めにピックして安全にマナを伸ばせるようにしておくと良いです。巨大生物の枠は前述したカードのほかにも《大織り手/Archweaver(RTR)》《斧折りの雄鹿/Axebane Stag(RTR)》でも構いません。巨大生物で一気に攻勢をかけるという都合上、《ならず者の道/Rogue’s Passage(RTR)》との相性が良いのでこちらもピックしておくといいと思います。

・膠着との向き合い方
 セレズニアは紹介した2つのアーキタイプで向き合い方が異なります。前者の居住デッキでは壁役には横に広げて対応するようにしましょう。3/3の海にしてしまえば相手は溺れるしかありません。ジャイグロ系のスペルか《トロスターニの裁き/Trostani’s Judgment(RTR)》があると打開がしやすくなりますから、そういったエッセンスを混ぜておくとより戦いやすくなります。あっさりしていますがちゃんと作れた居住デッキは膠着とは無縁なほど強いデッキなので本当にこれくらいしか書くことがありません。速いデッキではないので負けるときは膠着する前に速攻で押し切られるパターンの方が多いですね。そういった相手には《協約のペガサス/Concordia Pegasus(RTR)》《ケンタウルスの癒し手/Centaur Healer(RTR)》が効果的なのでそちらを用意しておきましょう。
 後者の恐竜デッキはフィニッシャーの到着まで時間を稼ぐ必要があるので、膠着を利用する戦術をとることになります。空中を止める事ができる《そびえ立つインドリク/Towering Indrik(RTR)》《協約のペガサス/Concordia Pegasus(RTR)》は積極的に取っておきましょう。また相打ちを取りつつ後々アドバンテージとなる活用クリーチャーもあると牛歩戦術は加速します。言葉の使い方おかしいですけどね。また壁役としてオススメなのが 《野面背のサイ/Rubbleback Rhino(RTR)》です。環境唯一の呪禁持ちクリーチャーなので安心して相手の攻撃を受け止めることが出来ます。《騎士の勇気/Knightly Valor(RTR)》や活用先としても信頼が出来るので1枚取っておくとゲームプランが立てやすくなります。

【イゼット】:既知の外から一気に攻める変幻自在のクイックヒッター

・イゼットの特徴
 赤と青というカラーの組み合わせは出来ることが非常に多いというイメージがあります。フライヤー、除去、バウンス、アドバンテージ、そして巨大生物…どれもやろうと思えばできる色だと。今回の赤青=イゼットもその例に漏れません。ただ出来ることは出来るけどあまり優秀というわけではありませんね。このうち得意なものは除去とアドバンテージになるでしょうか。前者は《滅殺の火/Annihilating Fire(RTR)》《通りのひきつけ/Street Spasm(RTR)》、後者だと《思考閃光/Thoughtflare(RTR)》がこれにあたります。
 赤青の特徴としてタフネスが高いクリーチャーが多いということがあげられます。《凍結燃焼の奇魔/Frostburn Weird(RTR)》《高射砲手/Lobber Crew(RTR)》《門衛/Doorkeeper(RTR)》《浮遊障壁/Hover Barrier(RTR)》とかなりがっちりしてます。この中で特筆すべきは《凍結燃焼の奇魔/Frostburn Weird(RTR)》。2マナ1/4は環境最硬のパフォーマンスです。加えてアタッカーにもなれるのでイゼットはこのカードをどれだけ取れるかで完成度が変わってくるといっても過言ではありません。有名な話ですが2tフロストバーンから3t《飛行術の探求/Pursuit of Flight(RTR)》は脅威の一言。この2枚を軸にしたイゼットテンポはブン回りがどうしようもないほと強烈です。
 もうひとつイゼットのアーキタイプを挙げるなら壁コンになるでしょうか。上述したクリーチャーを複数用意してライブラリーアウトかティムを主力として《本質の反発/Essence Backlash(RTR)》や火力で攻める戦略ですね。このタイプだとスペルが多くなるので《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer(RTR)》が上手に機能します。超過呪文や《爆発の衝撃/Explosive Impact(RTR)》が軽くなるのは結構大事ですね。

・膠着との向き合い方
 イゼットも2つのアーキタイプで膠着との向き合い方が異なります。テンポデッキならば膠着を打開する立場になるわけですが、その方法は前回の記事で紹介したアゾリウスとラクドスのハイブリットになります。航空戦力で軸をずらすかエンチャント=《飛行術の探求/Pursuit of Flight(RTR)》で乗り越えるという手段ですね。多くの場合はその両方を用いることになると思います。というのもフライヤーの性能はアゾリウスに大きく劣り枚数も減っています。《臣下の魂/Vassal Soul(RTR)》はダブルシンボルですし《塔のドレイク/Tower Drake(RTR)》はパンプアップできません。《イスペリアの空見張り/Isperia’s Skywatch(RTR)》は強いですが6マナですからあまり多くは入れられませんよね。そこでオススメは《ルーン翼/Runewing(RTR)》です。4マナ2/2とスペックがいい訳ではないですが相打ちを取りつつアドバンテージを確保できてダメージソースになるカードはイゼットではこれくらいしか有りません。比較的安く取れるのでつまんでおくとデッキが締まります。またアンコモンですが《摩天楼の捕食者/Skyline Predator(RTR)》は急襲できてサイズも信頼できるフライヤーなのでアゾリウスのときよりも点数を上げてピックしましょう。
 壁コンの場合は膠着を積極的に狙っていくことになります。ターン数がそのまま勝利に直結する壁がコモンに2種類あるため膠着がネガティブである盤面があまりないのも好条件です。といっても流石にライブラリーアウトをはじめから狙っていくのは困難ですし1点ティムだけで20点削るというのも現実的ではありませんから、問題はそれを後押しできるダメージソースとなるのですがこれがまた難題で、膠着するため地上の大型生物では複数ブロックで討ち取られてしまうことが多くあまり信頼できません。ジャイグロ系のスペルが使えないカラーというのがこの問題を深刻にしています。そうなるとやはり回避能力持ちのクリーチャーに頼ることになるのですがそれも十分に用意するのが難しいのがこのカラーのネックですね。ということでコモンのフライヤー4種だけだとちょっと心配なのでアンコモンの力に頼りましょう。《摩天楼の捕食者/Skyline Predator(RTR)》と《魂誓いの霊/Soulsworn Spirit(RTR)》の2種類はこのアーキタイプをするならぜひ押さえたいカードです。また、このアーキタイプは《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer(RTR)》もあることからカウンターバーンのような動きもできて、毎ターン確実なクロックを刻まずとも一撃で大ダメージを叩き込んで残りはティムと火力で…、というプランが取れますからそれを狙える《暴突風/Blustersquall(RTR)》と《瞬間移動門/Teleportal(RTR)》は是非ともピックしたいですね。これもアンコモンですが《どぶ潜み/Guttersnipe(RTR)》もこのアーキタイプだと渋い動きが出来てオススメです。

 はい、ということで今回はこれで以上となります。次回はゴルガリですね。僕が30回ドラフトをやって唯一3-0できなかったのがゴルガリですw その辺の印象を踏まえてゴルガリを書いて、加えて各ギルドのピック基準なんかも書ければなーと考えています。毎日更新すると言った初日からギリギリですがなんとか終わりまで駆け抜けたいなーw そして今回も沢山のコメントありがとうございます。皆さんの声が直接モチベーションに繋がってるので明日も頑張りまーす!

よーしMTGがんばるぞー!

じゃあ今日はこんな感じで。
それじゃまた(´・ω・`)ノシ
 前回の考察記事にコメントを下さった方々、ありがとうございました!思った以上に反響が大きくてちょっとびっくりしています。どうもAokageです。やっぱり感想貰えると文章を書くモチベーションも高まりますね。読者あっての記事なので、読み手が飽きないような記事にできればいいと思います_(┐「ε:)_
 さて今回は前回の最後にお知らせしたとおり、各ギルドの特徴とそれぞれのギルドがどのように膠着と向き合っていくのか、ということを書いていきます。全部のギルドを一気にやると文章量がとても多くなってしまうため2回か3回に分けて連載する予定です。今回はテンポデッキのアゾリウスとラクドスを紹介します。



【アゾリウス】:古きよきフライヤー戦略と環境最速テンポビートのトリックスター

・アゾリウスの特徴
 青白という色の組み合わせは「地上は壁、空中から攻める」という伝統芸を持っているカラーですよね。RtRでもその十八番は健在です。アゾリウスはフライヤーがとても充実していて、3マナのコモンにあるパワー2のフライヤーが3種類使えます。地上の守りも《門衛/Doorkeeper(RTR)》や《浮遊障壁/Hover Barrier(RTR)》といった防御専門のカードに加えて《軽騎兵の巡視部隊/Hussar Patrol(RTR)》《武器庫の護衛/Armory Guard(RTR)》と攻防一体型のクリーチャーも充実しているので、フライヤー戦法はとても安定します。アンコモンには《リーヴの空騎士/Lyev Skyknight(RTR)》と《空印のロック/Skymark Roc(RTR)》というパワー3の軽量フライヤーが2種類あるのも魅力的ですね。特に《空印のロック/Skymark Roc(RTR)》の強さは群を抜いていて、地上を封鎖してこれで攻撃しているだけで半ばハーフロックできてしまうこともあります。ロックって多分ロック鳥って意味なんだと思いますが、相手の動きを止めるロックって意味もあるんじゃないの?って邪推してしまいます。
 加えて今回の青白はスーパーテンポデッキという一面も持ち合わせています。2マナ3マナと生物を展開してから留置を連打して相手に逆転の機会を与えずに攻めきる戦法ですね。この戦法が本当に速くて、6ターン目には大勢が決しているなんてことも珍しくありません。留置カードはコモンに3種類ありますが、その中でも《アゾリウスの拘引者/Azorius Arrester(RTR)》はこの戦略を強烈に後押しします。アンコモンですが《フェアリーの騙し屋/Faerie Impostor(RTR)》と留置の組み合わせはかなりイヤらしく強いので、アゾリウステンポを組むなら早めにピックするといいと思います。

・膠着との向き合い方
 紹介した2つのアーキタイプを見るとわかりますが、アゾリウスは軸をずらした戦い方をするカラーです。アプローチの仕方は2つのタイプで異なりますが、意図的に相手に膠着を強いることでゲームメイクをしていくカラーだということは理解してもらえると思います。
 この戦法は自分がイニシアチブを握っている時は相手に何もさせないほど強いのですが、一度主導権が相手に移ってしまうとそれを取り返すのがとても難しいという欠点があります。フライヤー戦略は航空戦力が有効な場面でなければ打点に欠けますし、テンポデッキではさらにそれは顕著になりますから、すれ違いの攻防では不利になりがちです。アゾリウスをやっていて盤面が3:7で不利というような場面になってしまったら、取り返すのは困難であるということを前提にプレイしましょう。ですからアゾリウスをやる上での命題はいかに速くゲームのイニシアチブを握り、そして握り続けるかということになります。
 この命題を達成する方法は大別すると2種類あります。ひとつは除去に加えてバウンスを厚くしておく方法。この方法もアーキタイプと同様古式ゆかしい青白の技ですので特筆することは少ないのですが、1点挙げるとすれば環境唯一のインスタントバウンスを使える色がアゾリウスなので比較的多くのバウンスを用意することが出来るという点でしょうか。壁役の登場が集中する4マナ域に焦点を合わせて有効的にバウンスを使っていきたいですね。
 もうひとつの方法は強化エンチャントを仕込んでおくという方法です。アゾリウスには《天上の鎧/Ethereal Armor(RTR)》と《騎士の勇気/Knightly Valor(RTR)》という2種類のコモンオーラがありそのどちらもデッキに投入できる性能を持っていますので、これらを利用して攻めの要を作りましょう。《天上の鎧/Ethereal Armor(RTR)》を使うなら上手に利用できるようにエンチャントを多めに用意しておきたいですね。オススメは除去の枠を《麻痺の掌握/Paralyzing Grasp(RTR)》にすること。これで相手の攻めを抑制しながら自軍の戦力を厚くすることができます。アンコモンになりますが《封鎖作戦/Security Blockade(RTR)》もかなり相性がいいです。もちろん《天上の鎧/Ethereal Armor(RTR)》を複数集めるのも有効ですよ!《騎士の勇気/Knightly Valor(RTR)》は僕が一番好きな白のカードで、これを適当な生物に貼るととたんに攻防一体の浮沈艦が完成します。脇にトークンが出るので単純にアドバンテージも稼げますしこのトークンがいることで相手の複数攻撃にも対応しやすくなります。エンチャント先としてはフライヤーはもちろん《秘密を盗む者/Stealer of Secrets(RTR)》がオススメです。ダメージを受けるかアドバンテージを取られるかという2択を常に迫る小気味いい動きが出来ます。オーラは除去されるとアドバンテージを失うので、それをケアする手段も一緒に用意することを忘れないようにしましょう。エンチャント戦略をするなら《払拭/Dispel(RTR)》か《ミジウムの外皮/Mizzium Skin(RTR)》のどちらかは1枚仕込んでおきたいですね。 

【ラクドス】:解鎖!解鎖!!後退のネジを外した強攻集団

・ラクドスの特徴
 ラクドス最大の特徴であり最大の魅力は2~3マナに環境最高水準の生物が複数いるということです。解鎖しているのでブロックは出来ませんが、攻めの一点だけで考えれば緑や白以上に強い生物を擁しているのがこのラクドスというカラーです。中でも《流血の家の鎖歩き/Gore-House Chainwalker(RTR)》と《跳ね散らす凶漢/Splatter Thug(RTR)》はラクドスの二大看板で、この2種類を軸とした生物たちの攻撃を序盤にいかに通して行くかというのが大事になってきます。ラクドスは2~3ターン目に生物を展開していないと後半は解鎖がデメリットになるという足枷を負っているため、できるだけ多くの枚数をピックするようにしたいですね。アンコモンで取りたいカードとしては《快楽殺人の暗殺者/Thrill-Kill Assassin(RTR)》《リックス・マーディのギルド魔道士/Rix Maadi Guildmage(RTR)》《ヘルホールのフレイル使い/Hellhole Flailer(RTR)》が挙げられます。この辺のカードが取れるとデッキの攻撃力が高まりぐっと締まりのあるラクドスになります。特に《リックス・マーディのギルド魔道士/Rix Maadi Guildmage(RTR)》はラクドスがやりたいことが全部できる万能カードなので、見つけ次第即ピックしてもいいと思います。
 またラクドスは除去も非常に優秀で、《穴開け三昧/Auger Spree(RTR)》《滅殺の火/Annihilating Fire(RTR)》《究極の価格/Ultimate Price(RTR)》と軽いインスタント除去が複数あるというのは他のカラーには無い大きなメリットです。ラクドスの基本戦略は、4ターン目までに場に脅威を用意してその道を除去でこじ開けるという方法になるので除去は出来るだけ多く、意識的にピックしましょう。ラクドスは生物の質よりも量を優先するデッキ(理由は後述します)ですが2マナ~3マナの層は厚いので、優秀な生物と除去の2択になりやすい早い順目のピックでは除去を優先するように心がけるといいと思います。

・膠着との向き合い方
 ラクドス最大の魅力が沢山ある軽量クリーチャーであるとすれば、ラクドス最大の弱点もまたそれです。なぜなら、タフネス4の壁役が出てくるとそれらの生物はすべからく攻め手を挫かれてしまうからです。2、3とテンポよく展開しても《そびえ立つインドリク/Towering Indrik(RTR)》を出されただけでビタ止まりなんていうのは巷でよく見る光景です。そのためラクドスをやる上での命題は簡単に生じる膠着をいかにして乗り越えて行くかということになります。
 この命題をクリアする方法は3つ。ひとつは前述した軽量のインスタント除去で乗り越える方法。この方法は信頼性が最も高いです。コンバットトリックなどでかわされる可能性がとても低いですし、実質的な脅威を完全に取り除くことが出来ていますから再び同じ脅威に直面する機会も少なくなります。ただし除去が他のプレイヤーと競合するのはドラフトの常、良質な除去を沢山ピックすることが難しいのは自明ですからあまり現実的な手法ではないかもしれません。
 さて、次の方法はサイズで押しつぶす方法。前回の記事で「RtRにはパワー4を自力で超えられる生物がとても少ない」ということを書きましたが、4~6マナにあるコモンの生物の全てがラクドスで使うことが出来るカラーで構成されています。せっかくなので名前を挙げましょう。《暴れ玉石/Cobblebrute(RTR)》《オーガの脱獄者/Ogre Jailbreaker(RTR)》《リックス・マーディの落とし子/Spawn of Rix Maadi(RTR)》《ゴルガリの長脚/Golgari Longlegs(RTR)》《乱打角/Batterhorn(RTR)》《長屋壊し/Tenement Crasher(RTR)》がこれに当ります。このためラクドス限定でいえばタフネス4の壁というのは意外と乗り越えることが出来ます。これらのカードは比較的遅い順目で取ることが出来るので、「デッキに入るかはわからないけど取っておこう」という気持ちで用意できることが多いですから、命題をクリアするための3つの方法の中では一番簡単といえます。ただこの方法はラクドスという高速ビートダウンは土地をあまりいれたくないのに、デッキの中にマナを大量に要求されるカードを複数枚入れなければならないデッキ構築段階におけるジレンマも内包する諸刃の剣なので注意しなくてはなりません。いくらタフネス4を乗り越えたいといっても4枚も5枚もこんなに重い生物を入れたくはありませんよね。5マナ以上のカードは出来れば3枚以下に止めておきたいところです。この方法を使う場合は17枚目の土地として《ならず者の道/Rogue’s Passage(RTR)》があるとかなり強力です。一気にダメージレースで巻き返すことも夢ではありません。余談ですが、前述したクリーチャーが良く流れてくるのはこのカラーのボムが《混沌のインプ/Chaos Imps(RTR)》《謝肉祭の地獄馬/Carnival Hellsteed(RTR)》《死滅都市の執政/Necropolis Regent(RTR)》と6マナに集中しており役割が被るというのも一因にあることを付け加えておきます。「コモンのパワー4がいっぱい流れてくるからラクドスは安い!」と思ってたら同じラクドスにボムを出されて爆散なんていうのも巷でよくあるお話です。
 最後はエンチャントや装備品、活用カードで軽量クリーチャーをサイズアップする方法です。この方法が一番現実的でデッキ構築も歪むことが少ないので僕のオススメです。ラクドスで使えるエンチャントは《逸脱者の歓び/Deviant Glee(RTR)》《飛行術の探求/Pursuit of Flight(RTR)》の2種類。両方とも軽い上にタフネスも上昇するので、打点を挙げつつ相打ちも取られにくいという魅力があります。2、3と動いて4ターン目にエンチャントしながら生物を展開というのがラクドスで押し込んでいくときの好型です。《護民官のサーベル/Civic Saber(RTR)》は相打ちを取られてしまうことが多いですが《ラクドスの切り刻み教徒/Rakdos Shred-Freak(RTR)》や《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler(RTR)》が一気にパワー4になる他《跳ね散らす凶漢/Splatter Thug(RTR)》と相性が良く序盤に装備してもテンポを崩しにくいので、これもエンチャントが無い場合は積極的に入れていきたいですね。活用カードについて特にオススメなのが《下水のシャンブラー/Sewer Shambler(RTR)》です。このカードはラクドスの戦力を支える縁の下の力持ち的な存在で、3マナのマナカーブ補填、相打ち要員、後続のバックアップ、沼渡りによるダメージソースと捨てるところが無いナイスカードです。生物としても強化エンチャントとしてもカウントすることが出来るのでデッキがコンパクトになるのもいいですね。2t《短剣広場のインプ/Daggerdrome Imp(RTR)》3t《下水のシャンブラー/Sewer Shambler(RTR)》から適当に相打ちを取ってインプに活用とするとなんとも簡単に勝ててしまったりします。「ラクドスの生物は質より量」といったのは、エンチャントや活用によるバックアップを最大限に引き出すために毎ターン生物を展開したいという意図があったからなんですね。この方法の弱点は除去に弱くなるということ。エンチャントを使う上では逃れられない宿命ですね。特にアゾリウスが最悪で、除去に加えて留置、バウンスとやられたい放題されます。この場合はエンチャント戦略は最小限にとどめて相手の壁だけを狙って除去撃っていって盤面をこじ開けましょう。

 ちょっと長くなりましたが今回はこれで以上となります。次回は残り3つかそのうち2つをやろうと思ってます。ぶっちゃけモチベーションと文章量次第なのでまだなんともいえませんw この考察記事自体は5回か6回くらいで終わらせて今週末のPTQに間に合わせられるように頑張りたいです!あ、感想ご指摘もお待ちしていまーす。

よーしMTGがんばるぞー!

じゃあ今日はこんな感じで。
それじゃまた(´・ω・`)ノシ
 最近めっきり寒くなりましたね~。ついに冬物のジャケットを出しました。どうもAokageです。

 10月末から無性にドラフトしたくなって、とりあえずシールドセットなるもの(約30ドル)を1つストアで購入。「これで8-4に突撃してパックが尽きるまでやるか!」という謎のモチベーションで突撃して10日、ついにパックがカラッポになったのでその間に感じたこの環境の感想をまとめてみました。
 なんでこんな記事を書いてみようと思ったかというと、ツイッターで「3-0うえーい_(:3」∠)_」という呟きを毎日してたらLMCのドラフトジャンキーの方々に目をつけられ「ピック勉強させてもらおー^^」と言われる(煽られる)ようになり、そんな方々と話していくうちにこの環境のドラフトがとっても面白いと感じるようになったからです。議論してみて関心したことが沢山あったのでそれをフィードバックして、もう一度自分の認識を整理するために文章化しようかと思ったわけです。自分の認識が間違っているところは結構あるかもしれないので、参考程度に読んで頂いて感想や指摘をいただけだら嬉しいな。書きたいことは結構あるのでPartを分けて書いていくことになると思います。
 初回の今回はRtR環境の特色と全体像について書いていきます。

・クリーチャーの基本サイズ
 クリーチャーをピックをする上で大事な要素のひとつに、サイズの信頼性というものがありますよね。いくら色が合っているからといってもダメージを通せるもしくは壁になれるという役割が出来なければそれは良いカードとは言えません。もちろん能力をアテにするティムなどのシステムクリーチャーや、回避能力を持っているクリーチャーはこの基準の外ですが、リミテッドにおける戦闘というのはその多くが地上の殴り合いで行われるので一般的な戦闘のイメージとして捉えて下さい。
 さて、RtRにも信頼できるサイズというのはあります。それは、「パワー4以上、タフネス4以上」です。これはそのカードに与えられた役割を果たすために要求されるサイズという意味なので、一枚のカードに4/4以上のサイズが必要なわけではありません。攻めの先鋒にするならパワーが4以上、守りの要とするならタフネスが4以上あると良い、という意味になります。また、これは概念的な数値ですので、もちろん序盤に出せるパワー3のクリーチャー等が弱いという意味ではありません。中盤以降になっても戦力になるために必要な数値だと思って下さい。
 では何故この数値が必要なのでしょうか。それは、RtRにはパワーが3の攻撃型のクリーチャーと、タフネスが4の壁役のクリーチャーが多いからです。つまり、パワーが3では相手の壁役に受け止められ攻めの手が止まってしまい、タフネスが3ならば一方的に討ち取られてしまうケースが多くなるということです。例を挙げると、前者に該当する代表的なカードは《コロズダの監視者/Korozda Monitor(RTR)》、《貪り食う軟泥/Gobbling Ooze(RTR)》、《ラクドスの激怒犬/Rakdos Ragemutt(RTR)》、《野面背のサイ/Rubbleback Rhino(RTR)》等があげられます。後者ならば《水馬/Aquus Steed(RTR)》、《死の歓楽者/Dead Reveler(RTR)》、《斧折りの守護者/Axebane Guardian(RTR)》等ですね。これらのカードは一見よさそうな能力がついていますが、基本的な戦力として数えることが難しいカードです。ですので、攻め手や守り手の役割を持たせるためにデッキに入れるのは出来るだけ避けた方がいいでしょう。

・環境の速度と特徴
 続いてこの環境の速度について説明します。前述したとおりこの環境にはタフネスが4以上ある中堅クリーチャーがとても多く存在しています。よく使われるコモンだけでも《門衛/Doorkeeper(RTR)》《高射砲手/Lobber Crew(RTR)》《そびえ立つインドリク/Towering Indrik(RTR)》《構脚のトロール/Trestle Troll(RTR)》《武器庫の護衛/Armory Guard(RTR)》《軽騎兵の巡視部隊/Hussar Patrol(RTR)》《危険な影/Perilous Shadow(RTR)》と各色に1枚以上は存在しています。到達持ちも2種類いるため地上だけでなく航空戦力も簡単に止まってしまいます。その為サイズだけの殴り合いだとかなりゆっくりした環境といえます。
 しかし、その膠着を打開するカードも多いのがこの環境の特殊な点で、パンプアップ系のカードを上手く使うと意外とスピーディに勝負が決することも多かったりします。というのも、この環境は一般的なドラフト環境と比べると圧倒的にパンプアップ系のカードが多いのです。ジャイグロ系はコモンに4枚+アンコモンに2枚、強化オーラもコモンに4枚存在しますし、活用カードを加えるとさらにその数は増えます。よって、手数はかかりますがとても遅い環境とはいえなくなっています。サイズアップが出来るカードが多いため主導権を握るプレイヤーの入れ替わりが激しく濃厚な中盤戦になることが多いのはRtR独特の特徴です。

・RtRでのデッキ構築の基本戦略
 ここまでクリーチャーのサイズと環境速度について説明してきたので、それらを踏まえてどのようにデッキを構築すればいいのかということをここで書いて今回のまとめとしようと思います。意識することは2点です。ひとつは「4」という数字をラインとしてクリーチャーを選択すること。もうひとつは膠着することを前提としてそれを打開するカードを多く用意しておくということです。では具体的にはどうしたらいいのか、これから解説していきます。
 これまでパワーが4以上あると強いと何度も書いていますが、実はこのパックにはアンコモン以下でパワーが4以上になれる中堅クリーチャーというのは数えるほどしかいません。コモンに限定すれば4マナに2枚、5マナに3枚、6マナにはなんと1枚しかありません。そのため大きいサイズのクリーチャーを沢山用意するということはとても難しく、普通にデッキを組めばパワーが2か3のクリーチャーが多くなるというのは当然の結果です。そこで、パワー3以下のクリーチャーで序盤にダメージをいくらか与えたあとに相手に壁役を用意されても攻撃し続けることが出来る工夫をしておきましょう。これはサイズアップカードでなくとももちろん構いません。留置で相手の動きを止めてもいいですし、居住で戦線を横に広げるのも有効です。除去なら尚更良いでしょう。受け手に回るデッキを構築するならば逆にそうされないように意識した構築が必要になります。受け手の場合は戦略というよりも戦術面で工夫する割合が大きくなります。序盤では出来るだけ相打ちをとって戦線を横に広げさせない。コンバットトリックは早い段階で使わせるなどといったやり方ですね。これを意識するだけでもかなり戦いやすくなると思いますよ!
 ではまとめです。一言で表すと、「RtRドラフトは膠着とどう向き合うかが大事」。自分のデッキは膠着を打開して攻め続けるデッキなのか、それとも膠着を利用して軸をずらした戦い方をするデッキなのか、それを意識してカードを選択することが出来ればいつもよりちょっと強いデッキが作れるはずです。僕はこの理論でパックを36まで増やしそして1まで減らしました(←
 





 今回はこれで以上となります。 オチがダサいですがここは36パックまで増えた点を信頼してもらえると嬉しいですw 次回は各ギルドごとの特徴と膠着へのアプローチの仕方を書こうかと思っています。今回は概論であまり面白く無い文章になってしまいましたが、次回はより実践的な内容になると思うので続けて読んで貰えると嬉しいです。あ、コメントも貰えると嬉しいな。

  よーし!MTG頑張るぞ!  

 じゃあ今日はこんな感じで。
 それじゃまた(´・ω・`)ノシ

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